土地建物に贈与税がかからない方法とは?2つのパターンを徹底紹介

先日知り合いから、30年程前にに建てた古い建物と土地とを娘さんに贈与したいとの相談を受けました。

出来れば、贈与税等の余計な負担が無く贈与をしたいということでしたので贈与税がかからない方法で土地建物を贈与する方法について、不動産の売買のや賃貸の仕事をしている私が調べてみました。

もし、不動産の贈与をお考えの方は参考にしてみて下さい。

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贈与とは?

贈与税というのは、金銭や動産、不動産などではその評価額が年間110万円を超える価格の物の贈与を受けた方が支払わなければならない税金です。

これは、1月1日から12月31日までに受けた贈与については110万円の基礎控除がある為で、このことを暦年課税制度といいます。

この暦年課税制度とは別に、後で説明する相続時精算課税制度というものがありますが、
まず、暦年課税制度を使った方法から説明したいと思います。

暦年課税制度を使う方法

でも、そもそも暦年課税制度って110万円以内の贈与の場合に非課税ってことでしたよね?
どう考えても不動産は110万円以上はしますよね!

ではどうやって贈与税がかからないようにするか?

それは、評価額が110万円未満になるように不動産の価格を分割して、毎年贈与を行ってその都度所有権を移していきます。

例えば1,000万円の評価額の土地、建物を娘さん1人に贈与する場合、

1,000円÷110万円は9.09年となります。これを切り上げして10年とします。

この場合持分10分の1を10年に渡り登記していくことになります。

おいおい10年かよー!

そうですよね、10年って相当長いですよね。

その場合にはもう一人旦那さんにも贈与することにすると、

1,000円÷110万円÷2で4.5年となります。これを切り上げして5年とします。

この場合、それぞれ持分10分の1を5年に渡って登記していきます。(10分の1✕5年で持分10分の5となり半分づづの所有になります。)

このように受贈者の人数を増やしていくことにより期間を短縮していくことができます。旦那さんで足りなければ子供さん等へも増やして行くことができます。

暦年課税制度を使った贈与のメリット

この暦年課税制度を使った贈与のメリットは、贈与者が相続税の課税の対象になっていても関係がなく無償で贈与できることにあります。ただし、相続開始前の3年間以内に贈与したものは、相続税の計算上の対象に含まれてしまいます。

暦年課税制度を使った贈与のデメリット

暦年課税制度を利用する場合のデメリットは、贈与の期間が数年に渡ってしまうことです。そして、その都度登記料が発生してしまうことです。ただし、この登記は司法書士に頼まなくても当事者であれば自分で申請することも出来ます。登記申請書の作り方は法務局の相談員に聞けば無料で書き方を教えてもらうことが出来ますので登録免許税の費用負担のみで登記を移転することができます。

ちなみに登録免許税の額は、固定資産税評価額の2%になっています。
例えば、土地建物の評価額の合計が1,000万円の場合には20万円ということになります。
持分登記をする場合は、その持分に分割されます。ですので持分が10分の1であれば登録免許税も10分の1になります。

それでは次に相続時精算課税制度を使った贈与についてお伝えしたいと思います。

相続時精算課税制度による贈与

相続時精算課税制度による贈与の場合は、一定の要件を満たした場合に2,500万円までの贈与については贈与税が課されず、2,500万円を超える贈与の場合には超えた部分に対して20%の贈与税が課される制度です。贈与財産の種類、金額、贈与回数には制限はありません。

贈与する財産については制限がありませんので金銭もOKですし、住宅や車、貴金属、絵画など資産価値の有るものであれば何でもOKです。

一定の要件とは?

財産を贈与する人(贈与者)60歳以上の父母又は祖父母
財産の贈与を受ける人(受贈者)20歳以上の推定相続人又は孫

これは、父母から子又は祖父母から孫への財産を移転して教育資金や住宅資金が一番必要な世代へ財産を移転して経済を活発にさせたいという政府の政策の一貫です。

相続時の精算

相続が発生した場合には、相続発生時の財産の価格に相続時精算課税制度を利用した贈与時の価格を加算して相続税を計算します。
ただし、相続財産の価格が下記で説明している基礎控除内であれば相続税はかかりません。

基礎控除額の計算

基礎控除額は3,000万円+600万円✕法定相続人数となります。

例えば、

被相続人(亡くなった方)が父で相続人が母、子供2人の場合は
3,000万円+600万円✕3人=4,800万円となります。

相続財産がこの価格以内であれば贈与税が課せられないということになります。

ちなみに、平成26年12月31日まではの基礎控除は、

5,000万円+1,000万円×法定相続人数で今より高額で有利でした。

相続人について

➀被相続人の配偶者はかならず相続人になります。(被相続人とは亡くなった方のことをいいます。)

➁被相続人子は第一順位となり、配偶者と共に相続人となります。配偶者がいなければ子のみが相続人となります。

➂被相続人の親は第二順位となり、子や孫がいない場合には配偶者と直系尊属が相続人となります。配偶者もいない場合には親のみが相続します。

➃被相続人の兄弟姉妹は第三順位となり、子や孫、親や祖父母がいない場合には配偶者と兄弟姉妹が相続人となります。配偶者がいない場合には兄弟姉妹のみが相続人となります。

もっと細かいきまりごとは有りますが、大まかな相続人は上記のようになります。

税務署への届出が必要

この相続時精算課税制度による贈与が行われた場合には、翌年の2月1日から3月15日までの間に相続時精算課税制度を選択する旨の「届出書」を提出しなければなりません。

相続時精算課税制度のデメリット

相続時精算課税制度を利用すると暦年課税制度の利用ができなくなるため110万円の基礎控除が使えなくなります。

結論

今回のケースでは、相続税評価額で土地が約600万円、建物が約200万円で合計800万円程度の価格でしたので暦年課税制度でも相続時精算課税制度のどちらでも贈与税なしで贈与を行うことはできます。

ですが、今回の相談者の相続財産は、相続税の基礎控除以内に収まりそうですので1回で贈与できる相続時精算課税制度の利用をお薦めしました。

こちらの方が合法的に堂々と行うことができる手続きだからです。暦年課税制度を利用して毎年持分登記をしていくやり方は裏技的なところがあって定期贈与(例えば1,000万円の贈与をしたいのに、100万円の毎年贈与をして税逃れをするような場合)とみなされると一括して課税されるケースもありますので税理士さんと相談の上行っていただきたいと思います。

日本では亡くなった方の4%程度の方が相続税を納めているということすげ、平成27年1月から現在の基礎控除に縮小されましたので現在は数%程上昇していると思います。

それでも大半の方は2,500万円まで非課税で贈与できる相続時精算課税制度を利用した方がいいケースが多いと思います。

もし、贈与をご検討の方は参考にしてみて下さい。

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